FIT終了が近づくと、多くのオーナーが悩むこと
2012年頃からスタートした固定価格買取制度(FIT)により、多くの事業者が50kW未満の低圧太陽光発電所を導入しました。
しかし、FIT期間は20年間です。
終了が近づくにつれて、
- 「このまま運用を続けるべきか?」
- 「売却したほうがいいのか?」
- 「蓄電池を導入したほうが収益は増えるのか?」
と悩む方が増えています。
この記事では、それぞれの選択肢について分かりやすく解説します。
選択肢① 太陽光発電所を売却する
まず考えられるのが、発電所を売却する方法です。
設備の状態が良く、発電量も安定している場合は、売却によってまとまった資金を得られる可能性があります。
売却のメリット
- まとまった資金を確保できる
- メンテナンスや故障の心配がなくなる
- 将来の制度変更リスクを避けられる
- 新しい投資へ資金を回せる
売却のデメリット
- FIT終了が近づくほど売却価格が下がる傾向がある
- 将来の売電収益を手放すことになる
- 発電所の立地や設備状況によっては希望価格で売れない場合がある
選択肢② そのまま運用を続ける
FIT終了後も売電は可能です。
ただし、固定価格ではなく、市場価格や契約条件による売電となるため、FIT期間中より売電単価が下がるケースが一般的です。
メリット
- 初期投資が不要
- 発電収益を継続できる
- 運用方法を後から変更することも可能
デメリット
- 売電価格の低下
- 収益性が以前より下がる可能性
- パワーコンディショナーなど設備更新費用が発生する場合がある
選択肢③ 併設蓄電池を導入する
近年、最も注目されているのが「併設蓄電池」です。
既存の太陽光発電設備に蓄電池を追加することで、発電した電気を一度蓄え、電気の価値が高い時間帯に活用・売電できる可能性があります。
さらに、制度や市場環境によっては、電力市場を活用した運用も視野に入ります。
メリット
- FIT終了後の収益改善が期待できる
- 既存設備を有効活用できる
- 将来的な電力市場への対応を検討しやすい
- 発電した電気をより効率的に活用できる
デメリット
- 初期投資が必要
- 導入前に収支シミュレーションが欠かせない
- 制度変更や市場価格の影響を受ける
どの選択肢が向いている?
次のような考え方が参考になります。
売却がおすすめの方
- 早めに資金を確保したい
- 設備更新の負担を避けたい
- 新しい投資へ資金を振り向けたい
継続運用がおすすめの方
- 発電設備の状態が良好
- 売電収益を今後も得たい
- 大きな設備投資を予定していない
併設蓄電池がおすすめの方
- FIT終了後も長く事業を続けたい
- 既存設備を最大限活用したい
- 新しい収益モデルに関心がある
- 電力市場の動向を踏まえた運用を検討したい
今後は「発電所」ではなく「エネルギー設備」として考える時代
これまで太陽光発電所は、「発電して売電する設備」という位置付けでした。
しかし今後は、
- 太陽光発電
- 蓄電池
- 電力市場
- 自家消費
- FIP制度
などを組み合わせた「エネルギーマネジメント」が重要になります。
つまり、発電所を所有するだけでなく、「電気をどう運用するか」が収益を左右する時代へ変わっていくでしょう。
筆者の考え
FIT終了が近いからといって、すぐに売却を決断する必要はありません。
まずは、
- 発電設備の状態
- 年間発電量
- パワーコンディショナーの残寿命
- 売却価格
- 併設蓄電池を導入した場合の収益
を比較することが重要です。
例えば、年間発電量が多く設備状態も良好な発電所であれば、併設蓄電池を導入することで長期的な収益向上が期待できるケースもあります。
一方、設備の老朽化が進んでいたり、高値で売却できる条件が整っていたりする場合は、売却という選択肢が合理的なこともあります。
大切なのは、「FIT終了=売却」と決めつけるのではなく、それぞれの選択肢を比較し、自分の発電所に合った判断をすることです。
まとめ
FIT終了は、太陽光発電事業の終わりではありません。
売却、継続運用、併設蓄電池導入など、複数の選択肢があります。
特に50kW未満の太陽光発電所を所有している方は、既存設備を活かせる「併設蓄電池」が今後の有力な選択肢となる可能性があります。
まずは現在の発電状況や設備の状態を確認し、それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで、最適な運用方法を検討してみてはいかがでしょうか。
当ブログでは、併設蓄電池の導入費用や収益シミュレーション、補助金制度などについても詳しく解説していますので、ぜひ他の記事も参考にしてください。


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