70代の奥様が一人で暮らすお宅へ
先日、お客様から「お湯が出なくなった」と連絡があり、現場へ訪問しました。
今回訪問したのは、70歳くらいの奥様がお一人で暮らしているお宅です。
数年前にご主人を亡くされ、今は大きな一戸建てで一人暮らしをされているとのことでした。
さっそく給湯器を確認すると、燃焼ファン異常のエラーコードが表示されていました。
給湯器の製造からも20年程度が経過しており、そろそろ買い替えが必要な時期です。
ただ、この日は日曜日。
すぐに新しい給湯器へ交換することは難しかったため、今回は貸出用の給湯器を設置し、ひとまずお湯が使える状態にすることにしました。
後日、見積もりを提示して、正式な交換をご案内する予定です。
お湯が使えないと、入浴や炊事など日常生活にさまざまな支障が出てしまいます。
特に一人暮らしのお客様にとっては、不安も大きいと思います。
とりあえず、お湯が使えるようになって一安心です。
「茶一ペ飲んで行きなさい」
無事に貸出用の給湯器の設置が終わり、動作確認を済ませると、奥様からお茶をいただきました。
ガス会社で働いていると、こうしたことが時々あります。
最近の若いご夫婦のお宅では、お茶や茶菓子をいただく機会はめっきり少なくなりました。
もちろん、時代も違いますし、それが悪いというわけではありません。
ただ、年配のお客様のお宅を訪問すると、お茶を出してくださることがよくあります。
鹿児島では、昔から「茶一ペ飲んで行きなさい」という言葉を耳にすることがあります。
「お茶でも一杯飲んで、ゆっくりしていきなさい」というような意味合いです。
作業が終わったらすぐに次の現場へ向かう。そんな毎日の中で、こうして声をかけていただくと、なんだかホッとするものです。
昔は郵便配達の人にもお茶を出していた
お茶をいただきながら、奥様と昔の暮らしについてお話ししました。
すると、こんなお話を聞かせてくださいました。
「昔は郵便配達の方なんかにも、よくお茶を出していたんですよ。縁側でお弁当を食べていくことも多かったですね。そのときは、ついでに味噌汁を振る舞ったりもしていましたよ」
今では、なかなか想像できない光景かもしれません。
郵便配達の方が縁側でお弁当を食べ、それを見た家の人が味噌汁を出してあげる。
そこには、今よりも人と人との距離が近かった時代の暮らしがあったのだと思います。
特別なおもてなしというよりも、目の前にいる人に自然と手を差し伸べる。
そんな昔ながらの人情が、日々の暮らしの中にあったのでしょう。
奥様のお話を聞きながら、「昔はいい時代だったんだな」と、しみじみ感じました。
いただいたのはアイスコーヒーとフルーツたっぷりのヨーグルト
そして、今回いただいたお茶菓子ですが……。
なんと、アイスコーヒーとフルーツがぎっしり入ったヨーグルトでした!
訪問したのは夕方4時ごろ。
そろそろ夕食の時間も近づいている頃です。
正直なところ、なかなかのボリュームでした(笑)。
すでにお腹もいっぱいでしたが、せっかくのご厚意です。
ありがたく、すべていただきました。
おかげで、その日の夜ご飯に影響するくらいお腹いっぱいになってしまいました。
でも、こういうのも悪くないですね。
給湯器の不具合を直しに来たつもりが、こちらがお腹いっぱいにしていただき、昔の暮らしのお話まで聞かせてもらう。
なんだか不思議なものです。
ガス会社で働いているからこそ出会える人情
ガス会社の仕事は、ガスの供給や設備の点検、給湯器の修理・交換など、生活に欠かせない仕事です。
お湯が出なくなれば、お客様から連絡をいただき、現場へ向かいます。
故障の原因を調べ、修理したり、交換したりする。
普段は、そうした業務の繰り返しです。
しかし、お客様のお宅を訪問する仕事だからこそ、普段の生活ではなかなか出会えない人や、聞くことのできないお話に触れる機会があります。
今回のように、昔ながらの風習や地域に残る人情を感じられるのも、そのひとつです。
もちろん、仕事ですから次の現場へ向かわなければなりません。
それでも、お客様から「お茶でも飲んでいきなさい」と声をかけていただくと、何とも言えない温かい気持ちになります。
効率やスピードが求められる今の時代。
人と人とのつながりも、少しずつ変わってきているのかもしれません。
そんな中で、昔ながらのご厚意を受け取れるのは、ガス会社で働いているからこその特権なのかなと思います。
これからも、お客様の暮らしを支える仕事をしながら、こうした何気ない出会いも大切にしていきたいですね。
そして、次に「茶一ペ飲んで行きなさい」と声をかけていただいたときも、ありがたくお言葉に甘えようと思います。
ただし、夕方のお茶菓子のボリュームには要注意です(笑)。


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