私が勤務するガス会社では、営業チームが家庭用チームと業務用チームに分かれています。
私が所属する家庭用チームは、一般戸建て住宅や集合住宅など、比較的ガス使用量が少ないお客様が中心です。
一方、業務用チームは、工場・公共施設・大型店舗など、ガス使用量の多い法人様への提案営業を担当しています。最近では、体育館など公共施設へのGHP(ガスヒートポンプ)エアコンの提案案件も増えています。
また、鹿児島県内の企業では、
- お茶工場での製茶工程(お茶を燻す工程)
- ボイラー設備へのガス導入
- 工場の省エネ設備更新
など、多くの現場でガスが活用されています。
そして今回、私たちが提案する案件は――
鹿児島県枕崎市の鰹節工場への太陽光+蓄電池導入提案です。
日本有数の鰹節の町・枕崎市
枕崎市は、薩摩半島の最南端に位置する港町です。黒潮の恩恵を受け、古くからカツオ漁業と鰹節製造で栄えてきました。
全国的にも「だし文化の町」として知られ、鰹節の国内シェア約4割とも言われる日本を代表する地域です。
町に入ると、鰹節工場特有の香ばしい香りが漂い、この街の歴史と誇りを感じさせてくれます。
工場社長との会話で聞いた衝撃の一言
今回の商談で、鰹節工場の社長からこんな話を聞きました。
「カツオが入ってこないんですよ…」
これは非常に重い言葉でした。
鰹節工場にとって原料となるカツオが入らないということは、工場が稼働できないことを意味します。まさに死活問題です。
原因は“重油高騰”による漁船の採算悪化
なぜカツオが水揚げされないのか。背景には原油価格の高騰があります。
カツオ漁に使われる、
- 一本釣り船
- まき網船
- 運搬船
これらの船は、長距離航海で大量の燃料(重油・軽油)を使用します。
特にカツオ漁は、
- 南方海域まで出漁する
- 何日も海上で操業する
- 漁獲量や相場が読みにくい
という特徴があり、燃料価格が上がると一気に採算が悪化します。
その結果、
「出漁しても赤字になるなら船を出せない」
という判断になり、水揚げ量が減ってしまうのです。
中東情勢が地方都市にも影響
2026年1月末から続く中東情勢の緊迫化により、エネルギー価格上昇の影響が日本にも広がり始めています。
4月現在、その余波は都市部だけでなく、地方の産業にも確実に波及しています。
今回の枕崎の鰹節工場は、その象徴的な例だと感じました。
鰹節工場だけではない、建築業界にも影響
当社はガス会社ですが、建築会社様や建築資材卸売業者様とも多く取引があります。
現場ではすでに、
- 建築資材が入りにくい
- 納期が読めない
- 価格が上がっている
- 工事計画が遅れる
といった声も出始めています。
つまり今回の問題は、鰹節業界だけの話ではありません。
今こそ中小企業支援が必要
地方の中小企業は、こうした世界情勢の影響を直接受けやすい立場にあります。
努力だけではどうにもならない局面もあります。
だからこそ、
- 国の燃料高騰支援
- 県や市の設備投資補助金
- 再エネ・省エネ設備導入支援
- 雇用維持支援
など、迅速な対策が必要だと感じます。
税金は、こうした地域産業を守るためにこそ有効活用してほしいものです。
太陽光+蓄電池が工場経営を守る時代へ
今回私たちが提案している、工場屋根への太陽光発電+蓄電池設備もその一つの対策です。
導入によって、
- 電気代削減
- 非常時のBCP対策
- エネルギー価格高騰リスク低減
- 環境対応(脱炭素)
といった効果が期待できます。
「守りの投資」が企業存続を左右する時代になっています。
まとめ
鹿児島県枕崎市の鰹節工場で聞いた現場の声は、非常にリアルで重みがありました。
世界の戦争や原油高騰は、遠い国の話ではありません。
地方の港町、地方の工場、地方の中小企業にまで確実に影響しています。
これからも現場で聞いたリアルな声を、このブログで発信していきたいと思います。



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