「ガス会社さんにお願いすることじゃないかもしれないんだけど……」
お客様から、こんなご相談をいただくことがあります。
太陽光のことだったり、給湯器のことだったり、電気のことだったり。
ときには、
「これって、どこに頼んだらいいの?」
という、ガスとはまったく関係のないご相談をいただくこともあります。
正直なところ、私たちも話を聞きながら、
「これはガス会社の仕事じゃないな……」
と思うことがあります(笑)。
でも、お客様からすると、そんなことは関係ありません。
「困ったときに相談できる会社」
として、まず私たちに声をかけてくださるのです。
そして、ここに実は大きなビジネスチャンスがあるのではないかと思っています。
今回のご相談は「雨漏り」
今回ご相談いただいたのは、70代の女性のお客様。
太陽光発電が設置されている築30年ほどの住宅を購入され、数年前に蓄電池を設置したことをきっかけに、お付き合いが始まりました。
そんなお客様から、ある日、
「雨漏りするようになったので、一度見てもらえませんか?」
とのご連絡。
……雨漏りです。
もちろん、雨漏りはガス会社の専門分野ではありません。
でも、いつもお世話になっているお客様からのご相談。
「まずは見てみましょう!」
ということで、現地へ向かいました。
原因を探してみると……まさかの「穴」
現地で屋根を確認してみると、雨漏りの原因は意外にもすぐに分かりました。
金属屋根の一部に、
直径約5cmほどの穴がぽっかり。
「これは雨が入りますね……」
という状態です。
原因が分かったので、まずは雨が入り込まないようにアルミテープで応急処置。
これで、とりあえず雨漏りへの緊急対応は完了です。
しかし、応急処置はあくまで応急処置。
「さて、本格的にどう直すか……」
ここからが、ガス会社の腕の見せどころです。
「屋根屋さん」を探すのも仕事です
私たちが屋根の専門業者というわけではありません。
そこで、以前からお世話になっている鉄工所へ相談。
「こういう屋根なんだけど、補修できますか?」
と相談したところ、
「ステンレスで補修しましょう」
ということになりました。
最終的には、ステンレスを使って穴の開いた部分をしっかり補修することに。
費用は約10万円程度。
無事に、成約までつなげることができました。
でも、考えてみると不思議な話です
今回の依頼だけを見ると、
「ガス会社が雨漏りの修理をした」
という、ちょっと不思議な話です。
でも、私たちが実際にやったことを考えてみると、
- お客様から相談を受ける
- 現地へ確認に行く
- 原因を確認する
- 応急処置をする
- 必要な業者を探す
- 信頼できる業者へ相談する
- 修理方法を決める
- お客様につなぐ
という流れです。
つまり、私たち自身が屋根を直したわけではありません。
「困っているお客様と、それを解決できる人をつなぐ」
これも、地域のガス会社ができる大切な仕事なのではないかと思っています。
お客様は「どこに頼めばいいか」が分からない
実は、ここが一番大きなポイントです。
屋根が壊れたら屋根屋さん。
水道が壊れたら水道屋さん。
電気なら電気屋さん。
外壁なら塗装屋さん。
……理屈では分かります。
でも、実際に家で何かトラブルが起きたとき、
「じゃあ、どこの会社に電話すればいいの?」
となる方は少なくありません。
特に今回のお客様のように、長年その地域で生活されている方にとっては、
「いつも来てくれるガス会社に聞いてみよう」
となるのは、ごく自然なことなのだと思います。
そして、私たちも
「それはうちの仕事ではありません」
で終わらせるのではなく、
「分かりました。まず見に行きます」
と言える会社でありたいと思っています。
ガス会社の「総合力」が試される時代
ガス会社の仕事といえば、
「ガスを供給する会社」
というイメージが強いかもしれません。
もちろん、それが基本です。
しかし、お客様の暮らしを見ていると、困りごとはガスだけではありません。
給湯器が壊れる。
電気代が高い。
太陽光を付けたい。
蓄電池を付けたい。
家の設備を交換したい。
屋根から雨漏りする。
「これ、どこに頼んだらいいの?」
そんな相談が、日々の中で出てきます。
だからこそ、これからのガス会社には、
「ガスを売る力」だけではなく、「お客様の困りごとを解決する力」
が必要なのではないでしょうか。
今回の雨漏りも、私たちだけでは屋根を修理することはできません。
でも、信頼できる鉄工所に相談することはできます。
必要であれば、別の専門業者につなぐこともできます。
一社ですべてをやる必要はありません。
「困ったときに最初に相談してもらえる存在になる」
そして、
「相談されたら、解決できる人を探してつなぐ」
その積み重ねが、お客様との信頼関係につながっていくのだと思います。
今回のご依頼は、直径5cmほどの小さな穴から始まった、約10万円の屋根補修でした。
でも私たちにとっては、それ以上に大きな意味を持つご相談でした。
「ガス会社なのに、そこまでやってくれるの?」
そう思っていただける会社になる。
もしかすると、これからのガス会社にとって、そこに大きなビジネスチャンスがあるのかもしれません。


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